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2007年10月19日 服に込めて伝えたい 新進デザイナーの東京コレクション

朝日 文化・芸能 09/26取得 元記事
2007年09月26日

 東京発日本ファッション・ウィーク(JFW)との連携で、徐々に国内外の注目を集める東京コレクション。少し前まではストリートスタイルや東京ポップといったアイデアだけに偏りがちだったが、最近は若手でもきちんと作り込んだ完成度の高い服が増え、スタイルの幅が広がってきた。コレクションのテーマも独自の明確な発想に基づいている例が多い。そんな新進デザイナーたちに08年春夏の新作のデザインと服づくりについて聞いた。


ガッツ・ダイナマイト・キャバレーズのキャバレー・アキ(左=長谷川貞昌)、ジャッカル・クズ(右=葛谷栄治)=東京・渋谷で、江口和裕撮影

ネ・ネットの高島一精=東京都港区で、安藤由華撮影

ネ・ネットの作品=大原広和氏撮影

ワイズ・レッドレーベルの鈴木道子=東京・新宿区で、大原広和氏撮影

ワイズ・レッドレーベルの作品=大原広和氏撮影

■少数派の美、伝えたい ガッツダイナマイトキャバレーズ

 ベロアのミニドレスを着た厚化粧の女装モデルや、派手なスーツのクラブのホスト風。ゲイバーのママやマンガ家ら素人モデルが着るこのブランドのショーは、「新宿2丁目のショー・パブのイメージ」。一見、猥雑(わいざつ)なにぎわいを感じさせるが、服の一つひとつはシンプルで、シルエットもきれいだ。

 「実際に着るのは、プロのモデルではなく、一般の人。普通の体形でも、細く長身に見えるように、袖や背中の切り替えなどを工夫しています」と語る。

 共に74年、大阪出身で、短大芸術科の同級生。長谷川は金子功の元で10年、葛谷はファイナルホームの津村耕佑に4年間師事し、今年春から東京コレクションに参加している。

 今期は、セクシーなロックスタイルに、血のりなどでホラーの要素を少し採り入れた。

 「地味にならず、着ると元気が出る服が作りたい。僕らは小さな頃から、他の多くの人とはズレた美意識を感じてきた。社会の底辺にいる人たちの悲壮感もわかる。少数派だけど、こんな美もあるんだよ、と伝えたいのです」

■ルーツ追究、丹念にコワカワイイ ネ・ネット

 東京ポップの新しい旗手として、最も期待されている一人。かわいいけれどやや不気味な「コワカワイイ」雰囲気と、丹精込めた手作りの味わいが入り交じる。今回は、アフリカの民族衣装を思わせる鮮やかな色とシンプルな形に、凝った刺繍(ししゅう)や、かぎ針編みの人形を飾った。

 「頭の中でどんどん妄想していく癖があって」と高島。初めは、万華鏡のように色がはんらんするイメージ、それが今年5月の祖父の死をきっかけに、自分や人類、生物の源にまでさかのぼり、細胞や太古のモチーフに行き着いたという。

 「テーマはルーツ。いま、複雑な社会や地球環境の中で、少し立ち止まって自分を振り返ってみる時間が大切だと思って」

 73年、熊本県生まれ。文化服装学院卒業後、96年にイッセイミヤケに入社し、グループ会社のエイ・ネットから05年にデビューした。「師匠」の三宅一生からは「人を喜ばせる姿勢、デザインってこんなに楽しいんだよという心意気を学んだ」という。

■既成概念を壊したい ワイズ・レッドレーベル

 ヨウジヤマモトから今回、ショーデビューした。ワークやミリタリーなどワイズの伝統スタイルに「若々しい軽さと純粋なイメージ」を吹き込んだという。

 デビュー作のデザインのヒントは「結婚式」から。白いワークパンツスーツや、ポロシャツにロングスカートなど飾り気のない少年風のウエディングスタイルを並べた。

 「山本耀司が始めた70年代前半から、ワイズの原点は反骨精神。結婚という形が束縛の象徴に思えて、既成概念を壊したかった」と鈴木はいう。

 79年生まれ。山形県鶴岡市で紳士服洋裁店を営む祖父の仕事場で遊んで育った。ごく自然に文化服装学院に進学し、あこがれのヨウジヤマモトにパタンナーとして入社した。デザイナーになった今でも型紙は自分でひく。

 「着た時に背筋が伸びるような緊張感がある服」を目指すが、80年代のブランドのように極端に緊張を強いることなく、着やすさも備える。「自分自身が毎日着られる服が作りたいから」

 座右の銘は、「絶望するには、まだ早い」だそうだ。


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